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執筆者の写真Ikuo Kawauchi

『ブループリント 「よい未来」を築くための進化論と人類史(邦題)』 "Blueprint : The evolutionary origins of a good society"

『ブループリント 「よい未来」を築くための進化論と人類史(邦題)』を読みました。著者ニコラス・A・クリスキタス氏は次の様に書いています:「人々は共通の人間性によって結びついているし、結びつくべきである。そして、この共通性の起源は、人間が共有する進化の中にある。それは私たちの遺伝子に書き込まれている。」「異文化間の類似性はどこからやって来るのだろうか?人々はお互いに大きく違う一方でとても良く似ているのはどうしてだろうか?それは、私たち一人ひとりが良い社会を築くための進化的青写真(ブループリント)を持っているからです。」そして、著者は、このブループリントの中味である普遍的特性のリストを「社会的一式」と名づけ、(1)個人のアイデンティティを持つ、またそれを認識する能力、(2)パートナーや子供への愛情、(3)交友、(4)社会的ネットワーク、(5)協力、(6)自分が属する集団への好意(すなわち内集団バイアス)、(7)ゆるやかな階級制(すなわち相対的な平等主義)、(8)社会的な学習と指導、として纏め示している。著者は本書の中で、多様な歴史的および現代的文化、難破事故の生存者コミュニティ、ユートピア建設を試みる人々、人工的に繋がったオンライングループ社会、また、人間と良く似たゾウやイルカの柔軟で複雑な社会の仕組みなどを、その生き生きとした事例として取り上げています。 I read the book titled "Blueprint : The evolutionary origins of a good society". The author Nicholas A. Christakis wrote "People are, and should be, united by our common humanity. And this commonality origimates in our shared evolution. It is written in our genes.""Where does the cross-cultural similarity come from? How can people be so different from one another and yet also be so similar? The reason is that we each carry within us an evolutionary blueprint for making a good society." The author calls the list of universals as blueprint 'the social suite' and shows as follows : (1)The capacity to have and recognize individual identify, (2)Love for partners and offspring, (3)Friendship, (4)Social networks, (5)Cooperation, (6)Preference for one's own group (that is, 'in-group bias'), (7)Mild hierarchy (that is, relative egalitarianism), (8)Social learning and teaching. In this book, the author introduces many vivid examples, including diverse historical and contemporary cultures, communities formed in the wake of shipwrecks, commune dwellers seeking utopia, online groups thrown together by design or involving artificially intelligent bots, and even the tender and complex social arrangements of elephants and dolphins that so resemble our own and so on.

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