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執筆者の写真Ikuo Kawauchi

『「利他」とは何か?』 "What is 'altruism'?"

『「利他」とは何か?』を読みました。コロナ禍の世界において、現在、「利他」、いかに他者と関わるのかが問題になっています。この問題に対して五人の執筆陣が個別な立場から「利他」を論じています。美学者・伊藤亜紗は、利他とは「うつわ」のような、ある意味で余白のような存在ではないかと述べています。政治学者・中島岳志は、意図的でない人知を超えたオートマティカルなものとして捉えます。批評家・随筆家・若松英輔は、民藝における器を論ずることで美と奉仕と利他を論じます。哲学者・國分功一郎は「中動態」という観点から自己の意思、責任と帰責性について論じます。小説家・磯崎憲一郎は、小説の自己生成とその展開という観点から論じています。 I read the book titled "What is 'altruism'?" In the world of Covid-19, the issue is now "altruism" and how to interact with others. Five authors discuss "altruism" from an individual standpoint on this issue. An esthetician Asa Ito states that altruism are like "container", in a sense, like "blank space". A political scientist Takeshi Nakajima sees it as an automatic transmission that transcends unintentional human knowledge. A critic, essayist Eisuke Wakamatsu discusses beauty, service, and altruism by discussing vessels in Mingei. A philosopher Koichiro Kokubun discusses his will, responsibility and responsibility from the perspective of "mediopassive voice."A novelist Kenichiro Isozaki discusses from the perspective of self-generation and development of novels.

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